IYAHには意外と多くの医学生が所属していることが以下の記事で紹介されました(ちなみにIYAHの委員長(トップ)は若いお医者さんです)。
【総勢100人超え】IYAHの学生大調査!
今回は初の試みとして、医学科の学生を対象に
・これから自分たちが足を踏み入れる医師の世界とその現状・未来はどのようなものか
・それが分かった上で自分たちは「医師」として何を大切にするのか
を考え、対話する会として通称「医学科ダイアローグ・プレイス」を開催しました。
タイムテーブルです↓
この記事では特に盛り上がった「価値の序列」をチラ見せします。
価値の序列とは、簡単に言うと、お互いの価値観を比べて深め合うプログラムです。
今回は医師として何を大切にしたいのか、順位をつけて話し合いました。
以下が価値観の一覧です。
◯ 人助け:自分がしていることが、人助けにつながっているという感覚を持てるかどうか。
◯ 名声・評判:周囲から優れた人物であると評価されたり、功績などに対して敬意を払われたりすること。
◯ 地位:社会や組織の中で、その人の占めている身分や立場など。 教授、病院長、部長…など。
◯ 給料:今の時点で、働くことでもらえるお金が多いこと。
◯ 自分の時間:業務に縛られない、自分が自由に使える時間を持つこと。
◯ 人間関係:集団や組織の場あるいは個人的な場における、感情的な面も含めた、人と人の関係のこと。
◯ 将来性:自分の携わる領域が、将来的に発展・成功するであろうという見込み。AIが台頭しても安泰な領域や、疾病構造の変化によって市場が拡大することが見込める領域で働きたい、など。
◯ 革新性:現在の医療を大きく変えることにつながる仕事であること。(成功するかはさておき)
◯ 独立性:自分の仕事内容を自分で決めることができること。業務上の自由。そのために自分にしかできない領域を確立していくことや、開業するとか。
まず、各々が自分なりに1~10までの順位をつけます(ワークシートは記事の最後につけておきますね)。
そして、それをグループで共有します。
自分のグループはこんな感じでした(縦が人、横が価値観)。
自分と他人で違うのは当たり前かもしれませんが、いざ可視化してみるとこんなに違うのかってなりますよね。
さて、ここからが本番です。
自分と他人の順位を見比べて、例えば違うところを突っついてみます。
こんな感じです(左端のアイコンが一つ上の図の各人と対応しています)。
話を通して参加者の価値観が変わっていっている様子が伺えます。
「頭の中で思っている」だけのことって実はそんなに考えが深くないことがあるんですよね。
それをきちんと言葉として発してみたり、人から質問されたりすることで、自分の考えを問い直すきっかけになります。
また、他人の価値観に触れて、質問し返すことで、自分にはなかった考え方を得ることもできます。
この2つが同時に起こることで、それまでは誰も思っていなかったような考えがこの場で作られるのです。
それがダイアローグ、対話です。
今回はあえて企画としてやりましたが、IYAHでは、形は違えど普段からこんな対話をしている気がします。
対話を繰り返して自己実現と社会貢献について深めていくことが「良い医師」になることにつながるのではないでしょうか。
この記事を読んでワークに興味をお持ちの方は、今回使用したスライドとワークシートが以下からダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
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